〜現代に復活したストラディヴァリウス〜

（略）私がよく知っている3本のストラディヴァリのチェロ（Archinto、Davidoff、シャコンヌ所有のストラディヴァリ）と比較するのは興味深いと思います。レスポンスは僅差でシャコンヌ所有のストラディヴァリより早いです。まだタッチにやわらかい芯のようなものがありますが、ヨーヨー·マに弾かせてもらったストラディヴァリDavidoffに近い鳴り方だと言った方がいいかもしれません。弾きやすさについては、Archintoよりもシャコンヌの方が全ての弦にわたって一貫性があります。私の妻はヴァイオリニストですが、彼女にもこのチェロの弾きやすさがわかります。妻もチェロをとてもよく鳴らしていましたよ！

（略）

Davidoffは明るく、温かく、そしてパワフルに鳴り、魅力的な音を持っていると言えます。しかし、Davidoffはエマニュエル（ご購入いただいた新作CHACONNEのニックネーム）が持っている深みや音域の幅を持っていないと思います。（略）

これだけは言えます。エマニュエルを弾いていられることはすばらしく幸運なことであると。私の楽器は、Davidoffのレスポンス、Archintoを思わせる音質、しかし全ての弦で音質が一貫しているのです。このような驚異的な楽器に感謝します。この楽器に恥じないように完璧に、美しく全力で弾いていきます。［原文英語］

（T.D氏：アメリカのソリスト。チェロを堤剛、シュタルケルに師事。室内楽をロストロポーヴィチ、バレンボイムに師事。）

楽器の鳴りが良いためか音程が当初から取りやすく、また、ネック調整をして頂いたらより弾きやすくなった。（東京·ヴァイオリン指導者）

購入後一年間は”CHACONNE”とガリアーノを使い分けていました。まだ”CHACONNE”の状態が安定していなかったので、慣れているガリアーノには安心感を覚えていました。2年目以降は安定感が増し、それからはほとんど”CHACONNE”を使用するようになりました。

「シャコンヌ音楽祭」でストラディヴァリを弾きました。ストラディヴァリはピアニッシモで弾いていてもホールの奥（端）にも届いていることを感じます。それ故、さらに繊細な音で弾きたい気持ちが起きます。”CHACONNE”ははじめ、自分には鳴っているかどうか判らず、コンサートで使用する際に不安感がありました。ピアニッシモの箇所で鳴っていないのではないかと疑いだすと、音を大きく出さなければならないという欲求が起きます。リサイタルの際には伴奏者の方や、聴きに来た知人が良く鳴っているというので、それを信じて使用しました。決定的だったのは、アマチュアオケの演奏会でベートーヴェンの協奏曲を弾いた際の経験。オケのメンバーに後で聞いたことですが、ゲネプロの際、「こんなに（ソロの）音が小さくて大丈夫なのかと思った」とか、1^stヴァイオリンの人には「E線が鳴っていなかった」と指摘を受けました。ところが、演奏会本番を聴いたお客さんから、「一人で弾いているのにオーケストラより音が大きくて凄いと思いました。特にE線の音が良く鳴っていた。」とメンバーとは正反対の感想を聞きました。ほかの方々からも同様の感想が聞かれ、”遠鳴り”という現象に確信が持てました。

3年が過ぎた頃、劇的に楽器の音が変化しました。やや鼻がつまった感じがしていた音が、全部抜けて”すー”と通ったようなクリアな音になりました。これまで「さ·し·す·せ·そ」という感じの音質でしたが、そこに「た·ち·つ·て·と」の音が加わってきました。「T」の成分が加わったような感じです。今は耳元でもよく聞こえます。でも、モダンイタリーなどが耳元で聞こえるというのとは全く別種です。ピアニッシモもストラディヴァリと同様にホールの奥で鳴っていると確信が持てる響きとなりました。

（ヴァイオリニスト　ヴァイオリン講師）

自分が弾こうとしている、歌おうとしている分だけ楽器が応えてくれるので、弾いていてとても気持ちがいいです。室内楽でもハーモニーとして良さが出せると思いますし、ソロでも充分引き立つ音色を持っているのでどちらにも対応できると思います。弾く時の弾き分け方でどちらにも対応できるような楽器ですね。周囲の人からは、見た目は新しいけれど音色はオールドの様な、またはそれに近い音だねと言われたりします。

（学生　現在はプロの奏者として活動中）

また、現在ウィーンフィルのコンサートマスターも務めている先生のレッスンでは、とても良い音の楽器だとお褒めいただき、どこの楽器なのかと聞かれて、日本のシャコンヌという楽器店で作られたものだと答えました。多くの人の音を聴いている先生のそのようなお言葉は自信に繋がります。私が使用している楽器は2018年製のシャコンヌです。ウィーンの乾いた空気でじっくり育てられたらと思っています。