会社概要

会社概要

商号

株式会社シャコンヌ

所在地

〒460-0008 名古屋市中区栄2-11-19 熊田白川ビル3階

代表者名

代表取締役 小川卓哉

設立年月日

1982年6月10日

資本金

5,000万円

主な関連会社

株式会社カノン

古物商許可番号

第5411620094005 愛知県公安委員会

事業内容

弦楽器の輸入・販売
弦楽器の修復・修理・調整
弦楽器に関する付属品・楽譜の販売
弦楽器の鑑定及び鑑定書の発行
音楽振興・興行

取引銀行

三菱UFJ銀行(上前津支店)
りそな銀行(赤門通支店)
みずほ銀行(名古屋支店)
名古屋銀行(本店営業部)
三十三銀行(上前津支店)
岡崎信用金庫(名古屋支店)
愛知銀行(大須支店)
中京銀行(本店営業部)
北陸銀行(金山橋支店)
商工組合中央金庫(名古屋支店)
瀬戸信用金庫(名古屋支店)
大垣共立銀行(名古屋支店)
八十二銀行(名古屋支店)

経営ポリシー

他人の鑑定書には頼らない。専門店であるからには、自ら鑑定できないといけない。 ヴァイオリンはあくまで音楽をする道具であり、骨董的価値は二の次である。 保守的、利己的でなく、自由主義の原則に基づき価格設定する。

沿革

1976

個人で楽器修理工房を始める

1982

名古屋市に会社を設立

1986

金沢店オープン

1988

国内各地での展示即売会を開始
会場でのヴァイオリンメーカーによるデモンストレーションを継続的に行う。
Pierangelo Balzarini, Morassi family, Primo Pistoni, Corrado Belli, Zheng Quan, Pierre Guillaume, Tamas Guminar

1990

東京海上火災保険の代理店として、楽器の動産総合保険サービスを開始

1992

「外山滋指揮による名器の響き」と題する企画演奏会を始める。名古屋、東京で6回にわたり開催。

1993

東京吉祥寺店オープン
コンサート、マスタークラスの企画を開始する
György Pauk, Federico Agostini, Norbert Brainin, Amadeus Quartet

1994

謝礼(リベート)の完全廃止を公表

1995

九州小倉店オープン
名古屋市に楽器レンタル会社「カノン」を設立
中国に合弁会社「String Art Co.Ltd」を設立
日経新聞に優良企業として紹介される

1996

札幌店オープン

1998

通信販売業務を本格的に開始

2001

従来の修理技術・音調整を見直し、新たな研究を始める
金沢店 移転オープン

2004

名古屋店 移転オープン

2005

オールド・イタリーの復元ニスを特許申請
展示会にて社長・窪田のヴァイオリンについての講演を始める 全国各地で好評を博す

2006

中国・北京にて展示即売会開催
北京中央音楽学院にて講演「ストラディヴァリの秘密」
中国・上海にて展示即売会開催
上海音楽学院にて講演「オールド・イタリーからモダン・イタリーへ」
東京吉祥寺店 拡張オープン
名古屋店 拡張オープン
ニスの国際特許出願
30周年記念「名器の響き~ファイン・デュオ リサイタル~」を開催
サザビーズ名器写真集『Four Centuries of Violin Making』の日本販売代理店となる

2007

30周年記念三夜連続演奏会「シャコンヌ音楽祭2007」を開催
国内で新作CHACONNEの販売を開始

2008

「名器の響き」~岡崎慶輔ヴァイオリン・ソロ・リサイタルを静岡にて開催
弓・ヴィオラ・チェロを中心とした特別展示会を開催

2009

イタリアクレモナで開催されたモンドムジカ(国際弦楽器見本市)に新作CHACONNEを出展し、多くのプレーヤーより絶賛される

2010

シャコンヌ音楽祭2010」を開催 新作CHACONNEとストラディヴァリウスの弾き比べコンサート 他
モンドムジカに2年連続で新作CHACONNEを出展
ヨーロッパで新作CHACONNEの販売を開始

2011

シャコンヌオーナーズクラブを発足(会員数約350人 2015年7月現在)
モンドムジカに新作CHACONNEを出展

2012

朝日新聞、読売新聞など多数の新聞に「ストラディヴァリを目指すヴァイオリン職人」として社長窪田についての記事が掲載される
新作CHACONNE11本を使用した、パルマ音楽院教授ルカ・ファンフォーニ氏と室内合奏団レアーレ・コンチェルト
による日本全国7ヶ所コンサートツアーを開催し、好評を博す
モンドムジカに新作CHACONNEを出展

2013

ニューヨークで開催されたモンドムジカに新作CHACONNEを出展
新作CHACONNEとオールドイタリー(Vn, Vc)の弾き比べコンサートを開催
イタリア・モンドムジカに新作CHACONNEを出展
中国国際弦楽器・弓コンクール(北京)にて、窪田が楽器製作について講演を行う
NHKスペシャル「ストラディヴァリの謎」に窪田が製作者として出演

2014

モンドムジカに新作CHACONNEを出展

2015

ロンドンで行われたアマティエキシビションに主催者より招待を受け出展
秋に開催されたモンドムジカ、アマティエキシビションに出展

2017

NHK「クラシック音楽館~ヴァイオリン500年の物語~」では楽器を科学的に分析する内容でそのカギを握る
職人として窪田と新作CHACONNEが登場し、ストラディヴァリウスと新作楽器である“CHACONNE”の科学的な音響データがほぼ一致するという研究結果が特集された

2020

長野県飯田工房オープン
金沢店 移転オープン
福岡店 九州小倉店より移転オープン

2022

東京銀座店オープン

2024

窪田音楽塾を開始

歴史的名器の保存・修復に関する取り組み

現在、シャコンヌとカノンには、大変古くて貴重な楽器が数多くあります。中には非常に状態の良い、骨董品的価値の高いものも多くありますが、その他の多くは割れや板の摩滅、虫食い、変形など、修理・修復の必要なものです。
特に、ニスはオリジナルが充分に残っていることは少なく、後世に塗られた色ニスや透明ニスによってカバーされています。そのような楽器は、本来の名器が持つ繊細な音色、豊かな響きを出すことができません。
オリジナルでないカバーニスを取り除き、板の音程パターンを整えることによって、本来の名器によみがえります。また、オリジナルニスが少ない場合、最近発見したベネチアン・テルピン油によるニス(クレモナのオールドニスにほぼ同じと考えられるもの)を少しでも足すことによって、生き生きとしたオールド名器の音が再現されます。
同様に、木工部分の修復も、板の音程に注目することによって正しく行われます。過去に、音響理論を理解しないで修復された楽器を、少しでも正しい状態にして”生きた楽器”にする仕事は、時間のかかる大変困難なものですが、最もやりがいを感じる仕事でもあります。

弦楽器の適切な価格設定のための取り組み

良い楽器をより安価に提供することは、当社の設立当初からのモットーですが、実力ある海外仕入先との長年の信頼関係と、国内6店舗による販売力のメリットにより、良い品を優先的に有利な条件で仕入れることが出来るようになりました。
古い弦楽器の価格は、どこで、いつ頃、誰が作ったかという鑑定結果による差はもちろん、同じ製作者の作品でも一台一台優劣があり、またコンディションによって大きな差があるべきです。正しい鑑定眼抜きには適正な価格設定はありえません。鑑定する条件は、長いディーラーとしての経験、修理者としての経験と、多くの文献を研究し、記憶することです。また、何よりも大切なことは、同じ製作家、製作地、時代のものを、数多くコレクションするという熱意があって、初めてなされるものです。
海外の展示会でも、楽器の質の高さと価格の適正さを評価されました。

音楽文化の発展に対する取り組み

シャコンヌの社会的責任は、今の何倍も音楽を盛んにし、心豊かな社会を実現することと考えます。
クラシック音楽が今一つ盛んにならないのは、弦楽器奏者、音楽教育者、演奏者の利己的な考え、目先の利益しか追わない狭い心、過剰な競争心が大きな原因と考えられます。このままでは、ますますクラシック音楽はマイナーな存在となって、何にも得られなくなってしまいます。
21世紀の今、我々は今一度、ヴァイオリン教育における正しい師弟関係のあり方や、業者と先生との望ましい協力関係を問いただす勇気が必要です。
シャコンヌは率先して、夢と希望の溢れる、心豊かな世界のため、以下のことを行っていきます。
・ヴァイオリンについての知識や常識とされる物事で、古い考えや非論理的、非科学的なこと、間違った知識が、多くの出版物にも見られます。たとえ、お客様といえども、間違っていると思われること、正しくないことは明言し、正しい理解を得られるように努力します。
・ヴァイオリン業者から紹介者(先生)に対してなされるリベートは、正しいことではありません。リベート制度は、ヴァイオリン業界を閉鎖的で暗いものにして、価格の高騰につながります。また、リベートを受けとる人が美しい音楽を奏することはありえないと考えます。
・弦楽器は音色が命です。どんな高価な楽器でも、正しい修理・調整がなされなければ、奏者にとって不快なものになってしまいます。シャコンヌの音響理論によって最高の性能に調整するよう努力します。

創業者メッセージ

私が中学2年生の時、父が買ってくれたステレオに、3枚のLPレコードがデモ用として付いてきました。アルフレッドハウゼ楽団のタンゴとスペイン音楽の2枚、そしてもう1枚がバーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルによるドボルザークの「新世界より」でした。ある時、耳の奥が痛み、我慢できなくなったことがありました。「新世界」を聴いている間だけは痛みを感じないので、数日間は「新世界」ばかり聴き続けていました。とうとう40度もの熱が出て医者へ行くと中耳炎と判明しました。 大学オーケストラでチェロを始め、音楽に浸りきった4年間。ヴァイオリン作りの道を一旦は断念し、人生の方向がはっきりしなかった時、大学オーケストラのチェロパートの先輩より譲っていただいた、ストラドマガジンのオークション記事が、私の人生を決定しました。 それ以来、ヴァイオリン作りのメッカであるクレモナ、ミッテンヴァルドを始め、オールドヴァイオリン市場の中心地であるロンドン、ニューヨーク、パリ、又現在最もヴァイオリンが盛んな中国の北京、上海と、世界各地のヴァイオリン製作家、コレクター、ディーラーと長い間親しく交流を重ねてきました。 この間色々な事がありました。困難な時期、失敗した事、判断を誤った事など思い出は尽きませんが、いつもお客様、弦楽器愛好家の皆様のおかげで乗り越えてくる事ができました。 数多くの名器に囲まれ、それらを修復・調整することができ、念願のオールド・イタリアニスをほぼ作り出すことができたという幸福の中で、毎日仕事を楽しんでいます。又、余暇にはオーディオを趣味とし、美しい音を追求しています。良い音、良い音楽は人間を幸せにするのです。 音楽愛好家として、弦楽器のスペシャリストとして、私のこれまで得た経験を生かし、可能な限りお役に立ちたいと思っております。 個人でシャコンヌを始めて、今年の9月で30年になろうとしている今、“良い楽器をできるだけお安く”という初心、それを主題とする変奏がシャコンヌです。今後も皆様とすばらしいお付き合いができ、豊かな音楽界を築けるよう、最大の努力をしてまいります。 2006年3月 窪田博和