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シャコンヌホーム 「ピアニッシモ」-シャコンヌのこえ-
  物事を正しく伝えるということ

 

物事を正しく伝えるということは、難しいことです。

私が通っていた高校には伝統的な応援歌がありました。応援歌に楽譜が無く先輩から後輩へと口で伝えられるため、数十年前と現在ではメロディや歌詞に所々違いがあります。以前先輩から「歌詞が持つ本来の意味が変わってしまっている」と指摘されたこともあったのですが、馴染んでいる今の歌詞で良いとの理由から元に戻すことは無く、今も間違った形のまま伝わっています。

技術が口づてで伝えられることの多かったヴァイオリン製作の世界においても本来の意味が忘れられていることがあります。これまでも述べているように、オールド楽器と一般的な新作楽器を比べてみると製作方法が全く異なっており、楽器を作る上で本来大切にされるべき部分が忘れられていったと考えられます。

シャコンヌでは各店・各技術者が均一の技術を提供できるように、会議や研修の際に新しい技術の伝達や確認が行なわれます。先日の研修においても、毛替など普段からよく行っている基本的な修理作業の確認をしました。楽器に負担をかけずにスムーズに解体する方法や、シャコンヌ新作楽器の構造と製作方法なども、この場で確認が行われました。また、単純に技術だけでなく、「各作業にどのような意味があるのか」「楽器がどのようにできているのか」という本質の部分を確認することができたと思います。

普段各店が離れているため、本質を理解していないとそれぞれが少しずつズレてしまうという危険性があります。本質の部分を共有することによって、シャコンヌが積み重ねてきたものを維持していかなければならないと感じました。


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